私達が主張する「目と健康」について同様な主張をしている方々がおられました。
同様と言っても時代が古いので斜位の検査とかは詳しくしていませんが、症状が目からですが生じることを述べたのは我々と同様でした。
このような誰もいったことのない事柄は、他の人も検証出来ることが科学です。
余談ですが、
一時期スタップ細胞の有無が取り沙汰されたことがありました。しかし、この研究は一人の研究者に出来ても他の研究者には検証できませんでした。あらゆる研究で科学の真実は決して一人ではなく他の人も検証できるものです。それでスタップ細胞は無いという結論になりました。
そのことで、我々の眼精疲労の原因が眼鏡でとれるとの検証は出来ていたのだと判り心強くなりました。
それなのに未だ「健康と目の関係」は現代医学でも見逃されているのか不思議でなりません。
西田美亀次郎氏、中村辰之助氏、前田珍男子(ウズヒコ)氏、の各氏で三人とも医学博士で昭和初期、大正時代に書籍を出版
しています。他にもおられかもしれませんが、我々の判る範囲で見つけた三人を下記の著述で紹介します。
ここに書いてある「神経衰弱」という病状の名称は現在はほとんど使われていません。今は慢性疲労症候群と呼ば
れています。(今は、神経衰弱をネットで調べるとゲームの名前として出てきます。)
医学博士 西村美亀次郎 著
題名「伝染による以外の後天性の総ての病の根本原因は眼にあり」 総4巻 昭和13年9月15日初版
出版社 合資会社 明輝社
主たる内容
表題にあるように多くの病や疲労が目から来ているとの事例を挙げて説明してあります。
薬で眼の緊張を取り除くことで神経衰弱を軽減するのも一つの方法とのことです。
医学博士 中村辰之助 著
題名「眼と神経衰弱の関係」 昭和元年12月28日 初版
出版社 中央眼科医報社
主たる内容
潜伏性斜視(斜位)の神経衰弱に及ぼす影響を事例をあげ説明してあります。
病状の偏りが半身側に生じる場合、それと同じ側の眼が原因していると述べてあります。
この主張は私達の一身同側半身の規則性と一致し、やはり科学は誰が取り組んでも一緒だと思っています。
医学博士 前田珍男子(ウズヒコ) 著
題名「神経衰弱と眼」 昭和6年9月1日 初版
出版社 一進堂書店
主な内容
眼から症状が生じているとし、特に遠視を問題にしてそれを眼鏡で矯正し、神経衰弱を治療することを述べてあります。
左図のように多くの症状を目から生じると主張しておられます。
「目と健康」について述べている私たちの主張が、昭和の初期にも述べてあることに驚きです。しかし当時突飛な
ことを言うと思われていたらしいこの先生達の時代と現在を比べて見て、状況は全く変わらないことを痛感します。
では、なぜこの「目と健康」が今もほとんど世に知られていないのか、私なりに考察します。
上記の先生方は眼科の先生ですが眼科学には詳しく述べていないことを掘り下げた独自の研究成果です。
眼と健康について調べていた個人が亡くなると研究を実施する人もいなくなりそこでストップしたのかも知れません。
「目と健康」に関する大学の授業が昭和初期から変わっていないのだと思います。そのようにしか考えられません。
また、医療分野のセクショナリズムが大きな壁ではないでしょうか。慢性疲労症候群(神経衰弱・眼精疲労)と言
われる症状を持つ患者さんは多くが内科の診断をうけます。眼科はあくまで眼病分野のみを扱っています。
症状が眼からの症状だとしても見落とされているのでしょう。
ほとんどの眼科も「目と健康」を知らないでいます。というより無関心です。検眼は看護士任せなのが一般的です。
目から生じる症状なのに目とは全く関係ない治療を受けている状況が未だに続いています。
満足していない患者さんが沢山いるはずです。何も変わっていないのに驚きます。
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